好きって言わない!
第10章 まっさらにのちゃん。
N「あんっ・・・まぁくん、」
なんだか腰らへんがモゾモゾする。
なんか変だ・・・
A「にの・・・、」
まーくんの甘い声にまたビクビクと体が反応する。
熱い・・・
ヤバイよ、どうしよう、俺・・・
きゅ、と抱きしめてくれたまーくんが、耳元で囁いた。
A「もしかして・・・勃っちゃった?」
N「っ・・・!!」
まーくんの言葉に一瞬で固まる。
どうしよう、
どうしよう、
A「にの、」
俺の背中を支えてくれていた手が、するりと降りていく。
N「ゃ・・・・・」
太ももを撫でられて、そのまま内腿をなぞっていくまーくんの手。
ヤダ・・・・・
A「・・・・・」
お願い、やめて・・・!!
N「ダメーーーーーーーー!!」
A「えっ、」
まーくんの手が俺のモノに触れそうになった瞬間、大声で叫んだ。
まーくんはビクっと体を揺らして驚いた顔をしている。
N「そんなの、触るトコじゃないっ・・・!!」
ドンっとまーくんを力いっぱい突き飛ばして、ベッドの端へ逃げた。
A「・・・・・・・。」
N「・・・・・・・。」
ヤバい・・・
難を逃れたつもりでいたが、事態は好転していない。
むしろ、大ピンチだ・・・
A「にのちゃん・・・、」
躊躇いがちにかけられる声に、やっぱりバレたかも、と項垂れた。
さっきの反応、きっとオカシイもんな・・・
思春期真っ盛りのわりに、性的に疎いと自覚はある。
・・・俺はまだ経験が無いんだ。
この火照った体と、高ぶった感情を解放する術を知らない俺は、縋るようにまーくんを見つめた。