好きって言わない!
第2章 知らんぷりの恋。
・・・最近、また背が伸びたみたいだ。
顔も整ってるんだ、黙ってればマジでイケメンだよな。
こんなにまじまじと見るのは久しぶりな気がする。
キレイな首筋に、大きな喉仏。
形の良い耳にはピアスの穴が開いている。
そういえば、いつ開けたんだろう。
A「なに?」
N「・・・っ、」
ジッと見ていたのがバレた。
俺の方へ顔を向けたまーくんが不思議そうに首を傾げる。
A「ね、今日の晩ご飯何かな?」
N「は?」
朝っぱらから晩ご飯の事考えてんのかよ。
やっぱバカなんだな。
イケメンなのに勿体無い奴だ。
N「ハンバーグ リクエストしといた。」
A「え?!今日も?!」
N「何が良いか聞かれたから。」
A「母さん俺には聞かないのに!」
N「俺可愛がられてるからな。」
A「もうにのちゃんウチの子になっちゃえば良いじゃん!」
N「あははっ、ウチの子ってなんだ。笑
やだよ、お前と兄弟なんて。」
A「楽しいと思うけどなー。」
そりゃ楽しいだろうな。
どうせ毎日のように一緒に居るんだし、ホントに家族になっちゃえたら良いのにな、なんて。
柄にもなくバカな事を考えてしまった。