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好きって言わない!

第13章 俺のもの。





S「ニノ、なんか失礼な事考えてんだろ。」



N「いや、ある意味褒め言葉だ。」



A「ね、さっきの人の着物、マジで翔ちゃんの命令で着せてんの?!」




キラキラと目を輝かせて前のめりになって話しているまーくん。
さっきの勉強中とはえらい違いだ。




S「そうだよ。似合ってるだろ?
元々は俺の家庭教師だったんだけど、彼女の淹れる紅茶が美味くてさ。
家庭教師の契約が終わったあとも、メイドとして残ってもらったんだ。」



A「へぇ〜、あんな美人な人が家庭教師だったら俺も勉強頑張れるのになぁ。」




・・・はぁ?
何言ってんだこいつ。



ジロリと睨む俺に全く気付かず、デレデレと緩んだ表情で話を続ける。




A「ご褒美にチューしてあげる♡なんて言われたら100点取れるかも♡」



N「バカじゃねーの。」




ご褒美にチューだと?
普段俺としてるじゃねぇか。
女とのチューじゃないと勉強やる気になんないのかよ・・・




不機嫌さを隠すために、紅茶を一口飲む。
確かに美味かった。




S「雅紀、お前とはやっぱり話が合うな。
さっきの彼女が俺のファーストキスの相手だよ。」




AN「「・・・・・はぁ?!」」




思わず驚いた声がまーくんとハモってしまった。




S「中1の時、テストで全教科満点取ったらキスさせてって言ったんだ。」




昔を懐かしむように、うんうんと頷きながら紅茶を飲む翔。
その顔が嬉しそうに綻んでいて、もしかして初恋だったなのかなと思った。




でも。




N「エロガキだな。
大人相手に何言ってんだお前は。」



A「で、満点取ってチューしてもらったの?!」






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