好きって言わない!
第13章 俺のもの。
帰る前に、とトイレに行ったまーくんを待つ間、ボンヤリしながら紅茶を飲んでいた。
今は、まーくんとぎゅってしたりキスしたり出来てるけど・・・
いつか出来なくなる日はくるんだよな。
タイムリミットは近いのかもしれない。
S「暗い顔だな。」
N「うるさい。」
S「明日のデートが気になるのか?」
当たり前だろ。
好きな人が自分じゃない奴とデートするんだぞ。
S「だから、奪っちゃえば良いのに・・・
そんな度胸もないくせにヤキモチだけ妬くなんて面倒な奴だなぁ。」
N「何とでも言え。」
親友を好きになってしまった俺の気持ちなんて、こいつには分かるまい。
S「雅紀もお前の事たいがい好きだと思うけどな。」
N「・・・それは友達としてだろ。
まーくんは女が好きなんだから。」
S「まぁ、そうかもだけど。
それにしたってなぁ・・・」
ふと、廊下から足音が聞こえた。
たぶんまーくんがトイレから帰ってきたんだ。
さっさと帰ろうとカバンを持って立ち上がった時、グイッと腕を引っ張られた。