好きって言わない!
第14章 エスカレート。
A side
あー、ビックリした。
にのちゃんたら俺のエッチな雑誌を可愛くきゅって抱き締めてんだもん。
頭から冷たいシャワーを浴びながら、思い出し笑いをしてしまう。
あんなにエッチな雑誌が似合わない高校生男子がいるんだな。
表紙の挑発的なエロい女の人と、汚れを知らない無垢なにのちゃんがミスマッチで面白かった。
ついに性に目覚めたのかと思ってさりげなくゴミ箱を見てみたけど、にのちゃんが1人でシた形跡はなく・・・
勉強になった、って言葉通り、興味本位で中を覗いただけなんだろう。
にのちゃん、頭良いのに何でこういう事に疎いんだろ。
マジで可愛すぎるよ。
早く帰ってきて正解だったかも。
彼女ともっと一緒にいたいって気持ちもあったけど、やっぱりにのちゃんと一緒にいるのも楽しい。
元気がないって連絡があって心配してたけど普通に元気で安心したし。
今日はいっぱい彼女の話聞いてもらおーっと♪
そう思って部屋に戻ったのに、にのちゃんが俺の姿を見た途端にホッペをピンクにしたもんだから、俺も戸惑ってしまった。
A「え・・・なに、どしたの?」
ベッドの上でちょこんと座ってるにのちゃんが、顔を両手で覆う。