好きって言わない!
第15章 二股??
A side
M「・・・なんだ?」
A「彼女からLINE。
今日一緒に帰ろうって。」
M「帰りゃ良いだろ。」
A「うん、部活帰りだと遅くなるし、駅まで送ってあげたいなって思うんだよね。」
M「ああ、送ってやれば?」
A「でもね!!」
LINEの画面を切り替えて、再び松潤に見せる。
A「にのちゃんからも、一緒に帰ろうってLINEがきたんだよ!!」
M「・・・・・はぁ?」
そうなのだ。
ほぼ同時に彼女とにのちゃんからLINEがきた。
A「にのちゃん、今日委員会があって遅くなるんだって。
部活終わるのと変わんない時間だから一緒に帰ろって・・・
どうしよう松潤!!
俺どっちを選べば良いの?!」
M「アホか・・・。」
A「アホ?!」
盛大にため息をついた松潤が、カバンから雑誌を取り出して読み始めた。
ちょっと、まだ話の途中なんだけど?!
M「彼女と帰りゃ良いだろ??
さっき言ってたじゃねーか。
帰り危ないから送ってやりたいって。」
A「うん・・・そうなんだけど・・・」
M「こないだのデートだってうまくいったんだろ?
ラブラブじゃん。」
先週の水族館デートは楽しかった。
お互い色んな話をして、手を繋いで水族館をまわって。
ニコニコ笑ってはしゃぐ姿が可愛かった。
うん、俺は彼女が好きだ。
もっと仲良くなりたいって思ってる・・・
A「でも、にのちゃんも帰り危ないよ・・・」
M「は?あいつは男だろ。」
A「そうだけど!!」
男でもにのちゃんは超ラブリーだもん!!
華奢だし色白だし可愛い顔だし。
薄暗がりなら女の子に間違えられちゃうかもしれない。
いや、にのちゃんなら男だと分かった上でイタズラをされてもおかしくない。
何も知らない天使のようなにのちゃんが、変態オヤジの餌食になっちゃったらどうしよう・・・!!