好きって言わない!
第15章 二股??
S side
A「ね、松潤は彼女いないの?」
M「いねーよ。」
A「前はいた??」
恋バナが好きな雅紀は目をキラキラさせている。
隣のニノはそんな雅紀をムスッとして見てるけど。
M「・・・コッチ出てくる時別れたんだよ。」
地元はココじゃないのか。
1人暮らしなのはコッチに身寄りがいないからか・・・?
A「あ、高校で引っ越してきたんだ。
遠距離恋愛って大変そうだもんねぇ・・・」
遠距離恋愛はどうでも良いが、
松本の身辺が気になる。
父親だという理事長との関係について、こないだ突っ込んだが明確には答えなかった。
反論はしなかったから当たってるんじゃないかと思ってるんだけど・・・
A「あ!そういえば!!
こないだ翔ちゃん彼女と駅にいるの見たよ!!」
S「は?」
超美人だった!と何故か きゃー♡ と恥ずかしそうに話す雅紀。
煩い、とニノが怒る。
S「見間違いじゃないか?」
N「でも俺も見たことあるよ。
美人ってか可愛い感じじゃないか?」
A「えー、そうかな、ロングヘアの・・・、」
N「ショートカットの、」
AN「「・・・・・。」」
雅紀とニノがキョトンとして顔を見合わせる。
S「ああ、それはどっちも彼女じゃないな。」
A「どゆこと?!?!」
S「おともだち、だよ。」
A「おともだち・・・」
M「・・・三股かよ。」
やっとこっちを見たかと思ったら、すごい目力で睨まれる。
綺麗なカタチをした目だ。
答える代わりにニッコリ笑ってやれば、思い切り眉を顰める。
そうか、女には真面目なタイプか。
N「薄々思ってはいたけど、お前イヤな性格してんなー。
まぁ、お前らしいっちゃらしいけど。」
ニノが呆れながら、雅紀が落としたあんぱんを拾う。
S「綺麗なものが好きなだけだよ。」
遊びでも良いから、と俺と付き合いたがる女の子は多かった。
はじめは面倒だと思っていたが、モテるというのは悪くない。
バカじゃなさそうな女の子何人かと遊んでみたら案外楽しかったんだ。
みんな綺麗な顔で可愛い声で鳴く。