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好きって言わない!

第16章 まーくんと彼女と俺。





松本の家に向かう翔とは早々に別れ、ボンヤリと家までの道のりを歩く。




今日はまーくんの苦手科目を中心にしっかり勉強させよう。
いつもなんだかんだで遊んじゃうもんなぁ。




N「あ、そうだ。」




こないだ翔に教えてもらった参考書。
買いに行こうと思いながらまだ行けてなかった。




今行っちゃおうかな。
あの翔のお墨付きの参考書だし、もしかしたらまーくんとの勉強でも使えるかも。




遠回りになるけど、来た道を急いで戻る。
駅前の本屋なら大きいからきっと売ってるだろう。




そうだ、駅ナカのアイスクリーム屋。
あそこのチョコのアイス、すごく美味しいんだよな。
あれも買おう。




あれ、でもアイスはまーくんが買っててくれるって言ってたっけ。
じゃあ要らないか・・・
あとで電話してみよっかな。
でもまだ彼女といたら邪魔になるか・・・





N「・・・あ!」





駅前の混雑した人の波の中。
見慣れた背中を見つけた。





N「まーくん!!」





スゴイ!!
こんな人混みで、約束もしてないのに会えるなんて!!




もう1度呼びかけようと息を吸った瞬間。




N「・・・・・。」




まーくんの隣で楽しそうに笑ってる女の子がいた。
その子に優しい笑顔を向けるまーくん。




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