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好きって言わない!

第17章 Hey bad boy。




M side





M「?!」




右手を取られて、体のバランスを崩した。
櫻井の手が俺の頬を包む。




M「んっ・・・・・、」




櫻井が体重をかけてきたので、耐えきれずにソファに倒された。
その時、ふわっと櫻井のつけている香水の香りがした。
意外と甘いその香りにクラっとする。




いや、クラっとするのは・・・




M「んぅっ・・・やめっ・・・!!」




甘い香りとおんなじ、
甘ったるいキス。




頬を包んでいた手が、優しく俺の髪を撫でた。




M「っ、」




ユックリと離された唇。
キスの距離のまま、櫻井の大きな瞳に見つめられて動けなくなる。
この瞳、苦手だ・・・




S「・・・抵抗しねぇの?」




ニヤリと笑う櫻井に本気でイラつく。
どこまでも人をバカにする野郎だ。
ふざけんなよ。
お前なんかにいちいち動揺なんかしねーんだよ。




M「・・・したいならしてやるよ。」




櫻井の胸ぐらを掴んで引き寄せると、今度は俺からキスをした。




キスをしながら、櫻井が少し笑ってる。
クソ・・・なんだよ、なんなんだよ!!




ムカつく。




何でキスなんかするんだよ。
何で俺の髪を撫でるんだよ。




甘い。




泣きたくなるくらい甘い。





何でこんなに甘いのか。
何で俺は、こいつを・・・






S「お前、可愛いな・・・」





櫻井の呟きは無視をした。
今はなんの言葉も聞きたくはない。




何も考えたくない。





スルリと櫻井の首に腕をまわして、誘うように唇を薄く開いた。








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