テキストサイズ

好きって言わない!

第17章 Hey bad boy。





S side





M「ジロジロ見てんじゃねぇよ。」





S「減るもんじゃねぇんだ・・・良いだろ?」




M「・・・お前の顔見てるとイラつく。」




S「同感だよ。」





その視線、たまらなく俺をイラつかせる。
波乱万丈な人生を諦めているかのように受け入れようとしているその素直さも。
俺のキスを、それがどうしたと言わんばかりに返してくるその気の強さも。
そして、なによりこの美しい顔・・・





S「すげぇイラつくね。」





本当に勿体無い・・・





女だったら、間違いなく俺の物にしたのに。





M「・・・どけ。」




俺の体をグイっと押して松本が起き上がった。
激しいキスで濡れた唇を袖で拭う。




M「帰れよ。」




S「ああ、帰るよ。」





立ち上がった俺を見上げて、眉を顰める。
本当に帰るのか疑っているようだ。





S「・・・勉強は本当に大丈夫なんだろうな?」




M「大丈夫だ。お前に教えてもらわなくたって全教科平均点以上とるのなんか余裕だよ。」




S「へぇ。」




ウチの学校はレベルが高い。
全教科平均点以上というのはなかなかだ。




S「それを聞いて安心した。
本当にそこまで結果を出せば、お前に構うのはやめるよ。」




ニッコリ笑って言ってやると、イラつきながらも松本も笑顔で返す。




M「お前の内申点稼ぎに力を貸すのは不本意だけどな。
お前と縁が切れるなら絶対に平均点以上とってやる。」






ストーリーメニュー

TOPTOPへ