好きって言わない!
第18章 それぞれの中間テスト。
A side
A「・・・真面目だなぁ。」
全く俺に構う素振りのない松潤は、さっきからずっと勉強をしている。
急にどうしたんだろ。
M「負けられねぇ戦いがあるんだよ。
邪魔したら殺すぞ!!」
A「ふーん・・・」
M「クソ・・・意外と範囲広いし平均点も高めだし・・・」
A「平均点狙ってんの?
ウチの学校で平均点って、俺らみたいなのは結構キツイよねぇ。」
呟くと、悲愴な顔で松潤が俺を見た。
M「完全にナメてた・・・!!」
机にかじりついている松潤を見て、ふと思いついた。
A「翔ちゃんに教えてもらったら?」
M「ふざけんな殺すぞ絶対イヤだ。」
A「もう、そんな毛嫌いしなくても良いだろ。
翔ちゃん超頭良いし、教えるのも上手だし・・・
小、中学時代はテストで満点なんてザラだったらしいよ?」
何気なく言った事だったのに、俺の言葉に松潤が固まった。
A「松潤・・・?」
M「テストで満点がザラだった・・・?!」
A「え・・・うん、そう言ってたけど。」
みるみる顔が怖くなっていく松潤。
持っていたシャーペンがボキッと折れる。
A「え、ちょっと!!
シャーペン壊れちゃったよ?!」
M「あいつ・・・!!
なにが俺に有利な賭けだ・・・!!」
A「賭け?!」
M「あの悪魔野郎・・・!!
ぜってぇ負けねぇぞ!!」
その時、松潤のスマホが震えだした。
ディスプレイを見て松潤の機嫌がますます悪くなる。