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好きって言わない!

第18章 それぞれの中間テスト。





もうキスしないって言ったんだ。
まーくんは彼女のものなんだから、諦めなきゃいけないって分かってる。
分かってるから・・・




もうちょっと気持ちを落ち着かせる時間が欲しい。




N「はぁ・・・」




S「相変わらず暗いなニノ!」




N「・・・そういうお前は随分ご機嫌だなぁ。」




さっき、誰かと電話をしていた翔。
電話を終えてからずっとニコニコとご機嫌さんだ。




S「ああいうタイプはプレッシャーを与えるのが効果的だ。」




N「何の話だ?」




S「ペットを飼ってみようかと思ってて。」




N「へぇ、動物嫌いなのに。」




松本の猫にビビりまくってたのに、どういう風の吹き回しだ。




S「可愛い奴を見つけちゃってね。」




N「ふーん・・・」





あまり詳しく教えてはくれなさそうだ。
まぁ別に興味もないけど。





S「おい、スマホ鳴ってるぞ。」




N「え、」




机に置いていたスマホが震えている。
電話・・・まーくんだ!!




N「もしもしっ、」




A『にのちゃん、今日ウチ来るよね?!』




N「えっと・・・」




A『一緒に勉強しよ?
一緒にご飯食べて、ゲームしよ?』




甘えたような声のまーくんにキュンとなる。
当たり前のように毎日会ってたのに、最近顔を合わせてなかったから・・・



まーくんも寂しいって思ってくれてたのかな。
もしそうなら嬉しい。




N「・・・うん。ちゃんと真面目に勉強しろよ?」




A『あははっ、うん!!頑張る♡』




まーくんの嬉しそうな弾んだ声。
きっと俺の大好きな太陽みたいな笑顔をしてる。




会いたい。




口には出せないけど。
心で思うくらいなら良いよね?




まーくん、大好き。




早く会いたいよ。









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