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好きって言わない!

第21章 不機嫌な2人。





M side




薄く開いた唇からは、寝息が聞こえる。




M「・・・・・。」





コイツ・・・何で俺と居るんだろう。
始めは、顔を見るのも嫌だと言わんばかりの態度だったのに。




M「俺男だぞ。」




櫻井が女好きなのは知っている。
彼女がいるくせに、そういう関係の女の子が何人かいるらしい。




そのくせ自分は優等生だと言うんだから呆れたもんだ。
勉強が出来れば良いってもんじゃねぇだろ。




初めてキスをしたあの日から・・・
2人きりになれば、当たり前のように俺を引き寄せてキスをするようになった。




やめろ、と俺が怒っても、ふっと笑うだけでまるでこたえない。
むしろ楽しそうだった。




俺も本気で腹が立ってる時もあるけど、別に良いかと思う時もあった。
コイツの非常識な行動に慣れてきたのかもしれない。




ああでも・・・
テストの前日は本気で怒鳴ったな。




勉強を教えてやると言った櫻井は、その言葉通り丁寧に勉強をみてくれた。
意外にも分かりやすい教え方で、はじめは警戒していた俺も途中からは集中してた。




なんせ翌日はテスト当日。
負けず嫌いな俺は何がなんでも平均点以上を取ってやると思っていた。




それなのに・・・




勉強もひと段落して、そろそろ帰れと言った俺に櫻井はとんでもない事を言い出したのだ。







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