好きって言わない!
第21章 不機嫌な2人。
M side
M「キスなんかしてんじゃねーよ!」
S「遅っ!!」
ぶははははっと豪快に笑った櫻井。
相葉といる時みたいな笑い方だ・・・
俺にもこんな風に笑うのか。
S「お前っ・・・時差が激しいな!
実は天然ちゃんか?」
M「なっ・・・天然じゃねぇ!」
S「俺とキスするのが嫌?」
テーブルに頬杖をついて、ジッと俺を見る。
その瞳が楽しそうで腹が立つ。
M「嫌に決まってんだろ、気持ちわりぃ。」
S「ふーん・・・。」
ニヤリと笑った櫻井が、ユックリと顔を近付けてくる。
また、キスされる・・・?!
S「ま、良いけど。」
あれ、キスしないのか。
S「次しょうもないミスしたら、またしてやるよ。
お前の大好きなキス♡」
M「は・・・?!」
S「とりあえず休憩な。
おい、風呂貸せ。」
M「・・・好きじゃねぇ!!
ミスもしねぇ!!」
S「うるせーな。
何でも良いから着替えも貸せ。
お前もしっかり休憩しとけよ?
詰めてやりすぎても集中力続かねぇから。」
偉そうに言い捨ててバスルームに行ってしまった櫻井。
なんて勝手な奴なんだ・・・!!
誰が着替えなんか貸すか!
てかキスなんか好きじゃねぇし!
いや好きだけど、それは女の子とするキスだ!
お前とのキスなんか吐き気がするっての!!
あいつの言う通りなんかしない。
休憩なんていらねぇよ!
イライラしながら教科書を睨んで、勉強を再開する。
あいつが風呂から出てきたって無視してやる!!
しかし、自分でも集中力が切れているのが分かる。
問題が頭に入ってこない。
クソ・・・
アイスティーでも飲んでリフレッシュするか・・・
そう思った時、櫻井の不機嫌な声が聞こえた。