好きって言わない!
第22章 俺のエッチな王子様。
「ねぇ櫻井くん!
この企画、結構いけそうじゃない?
ぜったい盛り上がるよ!」
「上級生よりも、俺ら1年のイベントが1番盛り上がってるとこ見たいよな!」
S「・・・・・。」
はぁ、と小さくため息を吐いた翔がチラッと俺を見た。
S「・・・分かった。
一応、主任に企画をあげてみる。」
翔の言葉に、またワッと沸くメンバー。
何で皆そんな乗り気なんだ。
S「じゃあ、今日はもう解散。」
N「・・・おい。」
S「皆気を付けて。
教室に残らずすぐ帰るようにね。」
N「おいコラ。」
S「うおっ!!」
委員会メンバーにニッコリ笑って挨拶をする翔に、膝かっくんをお見舞いする。
S「なんだよニノ!」
N「俺は出ないぞ?!」
S「ああ・・・」
帰り支度をしながら、翔がふっと笑った。
S「大丈夫だよ、こんな企画通らない。
最終的には理事長の許可もいるんだ。
こんな俗っぽい企画、許すもんか。」
N「そうか・・・」
ホッと胸を撫で下ろす。
そうだよな、心配して損した。
S「お前の女装姿は見てみたい気もするけどな。」
N「ふざけんな!」
ごめんごめん、と全然申し訳なさそうに笑う翔に腹が立つけど。
まぁ良いだろう。
俺は今からまーくんと下校デートだから機嫌が良いのだ。
N「ミスコン企画、絶対通すなよ!」
一応念押しして、翔と別れた。
早くまーくんに会いたい。
教室まで足早に向かうと、すでにまーくんの姿がった。
N「あれ・・・、」