好きって言わない!
第24章 Dishonest love。
S side
しかも、雅紀かよ。
雅紀はニノの事が好きなんだぞ。
バカじゃねぇの。
M「んんっ・・・!!」
潤の唇を塞ぐと、すぐに舌を捻じ込んだ。
いつも俺とのキスでとろんとなってるくせに・・・
俺を見て、戸惑うように頬を染めるくせに・・・
両腕を上げて押さえつけられている潤が、必死になってもがいている。
持っているスマホの通話を切ろうとしてるんだ。
チラリと目を向けると、手探りで指を動かして通話終了をタップしようとしていた。
よほど聞かれたくないらしい。
・・・相手が雅紀だからか。
M「い、良い加減にっ・・・しろ!!」
S「っ・・・いってぇな。」
少し油断した瞬間、思い切り腕を振り払った潤に顔を殴られた。
ハァハァと胸で息をしながら、俺を睨み付けている。
通話を切った潤が、スマホを床に放り投げるとソファを立って俺から離れようとした。
S「待て。」
M「もう帰れよ。」
メガネを掛け直して、ダルそうに髪をかきあげる姿がやけに色っぽい。