好きって言わない!
第24章 Dishonest love。
M side
自分の身に何が起きているのか、考えたくなかった。
縛られてるんだぞオイ。
なんのAVだこれは。
俺はこいつが嫌いだ。
大っ嫌いだ。
感じてるのは・・・
男だから仕方ないだろ。
敏感なイイトコロばかり狙ってくるんだから。
そう良い聞かせてないと、頭がおかしくなりそうだった。
間近で感じる櫻井の体温、甘い香水の香り。
俺を見つめる欲情した瞳に心が持っていかれそうになる。
こいつは俺じゃなくても良いのに。
俺以外にもたくさんいるのに。
ざわつく胸にきつく言い聞かせる。
俺はこいつが嫌いなんだ、と。
心を許すな、と。
俺の出したものを躊躇いもなく飲み込んだ櫻井は、俺の髪を撫でながら優しく微笑む。
M「・・・・・。」
信じられんねぇ・・・
本番・・・
こいつ、ヤる気なんだよな・・・
ポケットから小さなボトルを取り出した櫻井は、慣れた手付きでそれを手に出した。
S「初めは気持ち悪いだろうけど。
絶対良くしてやるから我慢しろ。」
M「・・・・・。」
何でローションなんか持ってんだ。
随分慣れてる気がする。
あ、そうか。
こいつニノとも・・・
もしかして、ニノともう経験済みとか・・・?
相葉が知ったら激怒するだろうな。
M「っ・・・!」
ローションを絡めた指が、俺の後ろをマッサージするように動く。
S「1本ずつ慣らしていくから安心しろ。
良いか、息は止めるなよ。力を抜け。」
まるで子どもに言い聞かせているみたいだ。
俺を見る目が少し心配そうなのは、気のせいだろうか。
無理やり縛り付けてきたくせに・・・