
好きって言わない!
第4章 始まる。
A side
A「1組と6組じゃ普段交流ないし。
仲良くしようよ。」
S「・・・みんな良いかな?」
クラスメイトを振り返った櫻井くん。
クラスの親睦会だというのに、空気も読まず参加したいと言い出した俺にどんな反応がくるかと少しビビってたんだけど。
「きゃー!!相葉くん!!」
「相葉ってバスケ部の?」
「親睦会来て来てー♡」
あれ、超ウエルカムじゃん。
良かったー!
A「てか何でみんな俺の事知ってるんだろ?」
N「・・・知らねーよ。」
A「え、何でにのちゃん膨れてんの?」
N「膨れてねぇ!」
S「とりあえず、行こうか。」
廊下でたまっていると、だんだんと注目を集めていたようでまわりは人だかりになっていた。
女の子が多いな・・・
A「ね、櫻井くんて人気者なんだね。
女の子が皆見てる。」
小さな声でにのちゃんに話しかけると、ぶすっとしたまま俺に顔を向ける。
N「・・・見られてんのは櫻井だけじゃねーだろ。」
A「え?」
N「チッ。行くぞ!」
舌打ちをしながら、俺の手を握って歩き出す。
なんか、不機嫌だなぁ・・・
まぁ、人付き合いが苦手なにのちゃんにとって親睦会なんて地獄なんだろうけど。
A「俺がいるから大丈夫だよ。」
内緒話をするように耳元に囁いてやれば、真っ赤な顔で振り向いたにのちゃん。
耳を押さえてまた俺を睨む。
ありゃ。
これはなかなか機嫌が直りそうにない。
