好きって言わない!
第24章 Dishonest love。
M side
S「なぁ・・・」
頬に触れる温かい指。
S「・・・泣くなよ。」
M「うう・・・」
俺、何で泣いてるんだ。
痛がってるわけじゃないのは櫻井も分かってるみたいで、だからこそ泣いてる理由に説明がつかなくて焦る。
胸がいっぱいで苦しいんだ。
お前に優しくされると、ぎゅって苦しいんだ。
だから、そんな風に髪を撫でないで。
S「お前泣かせるの、クセになりそう・・・」
まいったな、と少し困ったような顔で笑う櫻井。
今まで見てきた表情の中で、この顔が1番好きかもしれないと思った。
S「あのさ・・・動いて良い?
俺もう・・・ムリ。」
M「あっ・・・」
耳元で、色っぽく掠れた声で囁かれてナカを締め付けてしまった。
S「っ・・・、コラ、いたずらしてんじゃねぇよ。」
いたずらしてるわけじゃないのにっ・・・
ふぅ、とひとつ息を吐いて、櫻井が体勢を整える。
M「あっ、んんっ・・・!」
ユックリと引き抜いて、また奥まで入ってくる。
俺に覆いかぶさるようにして、ギュッと抱き寄せながら。
意識して呼吸しないと、苦しい。
奥まで入れられると、痛い。
M「はっ・・・ああっ!」
やっぱムリ・・・
S「・・・やっぱキツイか。」
M「っ・・・・」
S「後ろからのが楽らしいから。
一回抜くぞ?」
M「え・・・ああんっ!」
言うなりズルっと引き抜かれて、体を反転させられる。
うつ伏せになった俺の腰を掴むと、グイッと引き寄せられた。
バックの体勢・・・
もう恥ずかしくて死ねる・・・
S「はい、力抜いて。」
M「やっ・・・ああっ!!」
さっきと同じ苦痛がまた襲いかかる。
M「あううう・・・」
シーツに顔を埋めて、必死に耐えた。
早く終わってくれ。
S「・・・ゴメン、すっげぇ気持ち良い・・・」