好きって言わない!
第4章 始まる。
A「ゴメンね、俺関係ないのに親睦会に顔突っ込んじゃって・・・」
S「全然良いよ。俺は新しい友達ができて嬉しいね。」
N「・・・・・。」
A「俺もだよ♪同じクラスだったら良かったのになぁ。」
S「だな。部活は楽しい?」
A「うん!超楽しいよ!」
おいおい、随分楽しそうだな。
まーくん俺いるの忘れてる?!
きゅっとまーくんの手を取って握る。
すぐに握り返してくれたけど、特に気にする事もなく会話を続けるまーくんに腹が立つ。
今度は握った手をぶんぶんと振ってみる。
もう!何で俺の方見ないんだよ!!
A「わっ、チョットにのちゃん!どしたの?」
腕を引っ張られたまーくんがやっと俺を見た。
どしたの?じゃねーよ。
N「早く帰ろ。」
A「でも買い物して帰んなきゃ、」
N「良いじゃん、俺もう疲れた。」
A「んー・・・、しょうがないな。」
S「ふははっ、」
A「ん?翔ちゃんどしたの?」
S「イヤ、雅紀は優しいなと思って。」
A「そう?」
何言ってんだ櫻井の奴。
まーくんが優しいのなんて、言わなくたって世界中が知ってる事だ。
俺のまーくんだぞ。
・・・いや、俺のじゃねぇか。
A「じゃあ、帰ろっか。」
ニッコリ笑うまーくんの綺麗な笑顔に、思わず見惚れそうになった。
N「・・・うん。」
あれ、またドキドキ胸が苦しい。
体が熱い。
じゃあねー、と櫻井に手を振るまーくんに手を引かれ、歩き出す。
繋いだ手に少し力を込めると、ん?という顔で俺に目を合わす。
やっと、俺だけ見てくれる。
まーくんに話しかけてくる邪魔者はいない。
N「んふふ♪」
A「なんだよ、急にご機嫌だなぁ。」
確かに、自分でもビックリするくらいご機嫌だ。
そしてなぜか、
ビックリするくらいドキドキしていた。