好きって言わない!
第27章 ラブストーリーは突然に。
A「・・・・・。」
さっきから黙ったままのまーくんが、俺を真っ直ぐに見ている。
俺が泣いた理由が分からないんだろう。
N「まーくん、ごめん、」
まーくんのせいじゃない、
俺が勝手に・・・
「あ、ねぇ!相葉くん、クラスの子が呼んでるよ?」
A「え?ああ・・・分かった。」
チラリと俺を気にしながら、まーくんがカーテンをくぐって出て行く。
A「翔ちゃん、剣があるなんて超カッコ良いじゃん。
俺なんてランプだよ?
勝負になんないね。笑」
S「お、優勝を譲る気になったか?」
A「それはどうかな?
ウチの姫も、なかなかの仕上がりらしいから。
油断してたら危ないんじゃない?」
S「へぇ・・・
それは楽しみだな。」
A「じゃあコンテスト会場で。
にのちゃんをよろしくね。」
S「おう、また後でな。」
N「・・・・・。」
ニッコリ笑って行ってしまったまーくんの後ろ姿をずっと見ていた。
なんだろう、置いてきぼりにされた気分・・・
魔法の絨毯なんか無くても、攫って行ってくれたら良いのに。