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好きって言わない!

第27章 ラブストーリーは突然に。





A side




泣いてた。



泣かせちゃった。




白雪姫姿のにのを一目見た瞬間、胸がドキドキと高鳴った。



肩までのふんわりとした髪に、大きな赤いリボン。
膨らんだ袖から白くて華奢な腕がするっと伸びていて、思わず息を飲んだ。



細いウエストを強調するように、腰元でキュッと締まったデザインのドレス。
黄色のふんわりとしたスカートがにのに良く似合っていた。




あまりに可愛いもんだから、うまい反応が出来なかった。
本気で見惚れてしまったから・・・




抱きしめたかった。
キスしたかった。



本気で攫って行ってしまおうかと思った。




コンテストなんて出させたくない。
あの可愛い白雪姫を俺だけのものにしたい。




A「ダメだな、俺・・・
全然気持ちを抑えられてない。」




にのを好きにはならない。
そう決めたんじゃないのか。




・・・決めたって言いながら、
にのに甘えられたらキスをしてしまう。
可愛い体に触れてしまう。
触れると、気持ちが溢れる。




A「俺ってクソ野郎・・・。」




教室の隅に作られた着替えスペース。
皺になるからヤメテと言われているのに、アラジンの衣装のままゴロンと寝転がった。




・・・白雪姫にのちゃん、写メ撮っときゃ良かった。




A「・・・ん?」




遠くから派手な音が聞こえてくる。
騒がしいな・・・
あれ、この声。




M「触ってんじゃねぇ!!
おいコラ!写メ撮ったらぶっ殺すぞ!!」



A「・・・俺のプリンセスか。」




あいつって元気だよね。
良く毎回キレられるもんだな。




不機嫌MAXで教室に飛び込んできた松潤が、俺に気付いてツカツカと寄ってくる。




A「おお、綺麗。」




長い黒髪を後ろに束ねて、大きな宝石がついたティアラを付けている。
耳にも大きなイヤリング。
エキゾチック〜。




A「・・・・・。」




言ったら殺されるから言わないけど。
松潤って腰くびれてるよね。
華奢なわけでは無いのに、女みたいな色気のある体。



ジャスミンの衣装って想像以上にセクシーだ・・・
松潤がセクシーなのかな。






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