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好きって言わない!

第29章 unsuitable。




M side





S「・・・ローション持ってこれば良かったな。」




M「ぶっ・・・!!」





はぁ?!?!
こいつ何言ってんの?!




思わず寝たふりを忘れて飛び起きた。
櫻井は少しだけ驚いたようだったけど、俺を見てニヤリと笑った。




S「起きてたのか・・・いや、寝たふりか?
悪趣味だなぁ。」




M「うるせぇ!!
確実にお前の趣味のが悪いだろ!!」




S「どこがだ。」




M「キョトンとしてんじゃねぇ!!
男相手に腰振る奴なんて悪趣味以外のなんでもないだろ!!」




S「下品な言い方するなよ。」





眉を顰めて口を尖らせる櫻井。
な・・・何可愛い顔してんだよ!!





S「お前もヨカッタだろ?」




M「っ・・・、」





さっきまでの子どもっぽい表情から、ガラッと変わって妖しく笑う。




M「・・・調子乗んなよ。
あんなしょうもないセックスなんか初めてだったっつーの。」




S「それは納得できないな。」




M「はぁ?」




腕を組んだ櫻井は不満いっぱいの顔。
おもむろに立ち上がると、俺の手を掴んだ。





S「ちょっと来い!」





M「なんだよ?!」




S「しょうもないセックスだと?
そんな事ある訳ない。」




M「おい!引っ張んな!」




力いっぱい手を掴まれて痛い。
てかどこ行くんだ!!
櫻井は俺を振り返らずにすたすたと歩いていく。




・・・機嫌、悪くなった?




M「・・・・・。」




言い過ぎたか・・・?
いや、でも普段こいつのがムカつく事いっぱい言ってるし!
嫌がってる俺を平気で犯すような極悪人だし!




・・・俺悪くねぇぞ!!







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