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好きって言わない!

第29章 unsuitable。






N「・・・・・で?
翔と松本がお宝をGETしたってわけ?」




S「そうだよ。」




あまり興味無さそうに返事をする翔。
学祭が終わって数日が経ち、学校生活も日常に戻っていた。




いつ来ても少し緊張する翔の広過ぎる豪華な部屋。
勉強会の名目で集まったけど、テストも学祭も終わって今ひとつ勉強に集中できずにいた。




翔は難しそうな小説を読み始めるし、まーくんにいたってはふかふかのソファで爆睡している。




N「ベストカップルとった2人が、宝箱までとったのかよ。
翔潤フィーバーだな。」




S「まぁ、俺のスターたる所以だな。」




読みかけの小説が今“いいところ”らしい翔はこちらを見ずに適当に会話を繋げる。




学祭の途中で熱を出した俺は、当然知らなかったんだけど。
思ったより白熱したという宝探しゲーム。
学年イベントのハズが、最終的には全学年が参加して盛り上がっていたらしい。




クラスや学年の垣根を越え、汗を流して青春よろしく皆で宝を探したという。
当然翔も張り切っていたのかと思いきや・・・




クラスメイトによると、途中で姿を消したそうだ。
女子達が宝より翔を探す中、次に現れた時は松本と一緒に宝箱を持っていたと。





とにかく話題の2人だ。
いまだに授業もサボりがちで一匹狼なヤンキー松本。
次期生徒会長の呼び声高い優等生の翔。
水と油のごとく性格が合わず相思相嫌。



そんな雰囲気だった2人が、最近では隣に並んでいる姿もチラホラ見られるようになった。
仲良しという感じではないが、とにかくイケメンな2人が並ぶと絵になる。
女子達が騒ぐのも当然といえば当然だけど・・・




ベストカップルコンテストでの、松本に対する翔のイチャつきが原因だよなぁ。
普通にケツ撫でまわしてたもん。
翔ってホント変な奴。
松本も翔相手だとおとなしくなるしな・・・




なんか、おかしな2人だよな。




唯一教科書を開いていた俺も、すでに勉強への集中力は切れていて。
ここんとこ微妙な雰囲気な気がする2人についてボンヤリ考えちゃったりして・・・






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