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好きって言わない!

第30章 台風ジェネレーション。




S side




少し痩せたか・・・




もともと線の細いタイプだが、腰まわりの肉がさらに減った気がする。



そっぽ向いてばかりだからあまり顔を見れてないけど、なんか顔もちっちゃくなってないか?




体調崩してたのはマジみたいだな・・・
食えないくらい熱が高かったんだろうか。




仏頂面の潤からお茶を受け取る。
ああ、やっぱり痩せた。




S「隣座れよ。」




斜め向かいのラグの上に腰をおろした潤を呼ぶ。
チラリとこちらを見ただけで、またぷいっとそっぽを向いてしまう。




こいつは・・・
体は開いたのに何でこう頑なに心は開かねぇの?




いくら体だけの関係だといっても、仲良くやりたいじゃないか。
何度も言うが俺は雰囲気重視なんだ。




女相手なら、甘い言葉でコロっと堕とせるんだけど・・・
こいつはとびきりの美人だが男だしな・・・




どうしたものかと考えていると、ふとソファのすぐ横が沈んだ。




M「・・・・・。」





あれ、隣に来た。




ツーンとしてるけど。
全然こっち見ないけど。




S「・・・・・。」




何こいつ・・・




超可愛いじゃねぇか!!!!!




ぷいってしたクセに、結局来るのかよ!!




しれっとした顔でお茶を飲んでいる潤。
その横顔はやっぱりとびきり綺麗だった。




グッと距離を詰めると、潤がジロリと俺を見たが、
睨んでるわけじゃなさそうだ。




ふふ、ほらな。
お前も満更でもないんじゃねぇか。






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