好きって言わない!
第30章 台風ジェネレーション。
Mside
“ 可愛いよ。”
たまに櫻井が俺に言う言葉。
あまり好きじゃない。
なんか、胸がキュッて苦しくなるから。
M「ぁっ・・・、」
櫻井の手が俺の体をユックリと撫でていく。
こいつに求められているんだと思うと、また胸がキュッとなった。
ああもう・・・
やっぱり好きなんだ、なんて。
いちいちそんな自覚をしたくはないのに。
S「潤・・・」
優しい声で俺を呼ぶ。
その声にプライドを捨ててメチャクチャに甘えたい。
俺もこいつの柔らかい髪を撫でたい。
でも・・・
そんな事は出来ない。
M「・・・さっさとシろよ。」
だから、下から思い切り睨んでやった。
押し倒されといて睨んだってカッコ悪いだけだけどな。
理性に負けて甘えちまう前に、さっさと始めてくれ。
S「可愛くねぇなぁ。」
M「男の俺に何求めてんだ。
可愛いのが良いなら女のとこに行け。」
S「なるほど。」
そりゃそうか、と意地悪く笑った櫻井が俺の首筋に顔を埋めた。
柔らかい舌の感触にゾクリとした、その瞬間。