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好きって言わない!

第30章 台風ジェネレーション。




M side




M「誰が旅行に行くっつった?」




S「は?」




冗談じゃねぇ。
振り回されてばっかで良い加減ムカつくんだよ。




M「俺は行かねぇ。」




S「なんで?」




M「行きたくねぇから。」




S「・・・・・。」




M「何でお前らと1泊しなきゃなんねーの?
めんどくせぇ。」




S「・・・・・。」



急に黙って俺をジッと見つめる櫻井。
さっきまでのほほんとしてたのに。
俺の体を撫でる時は優しい顔だったのに。




M「・・・・・。」




表情が無くてこえーよ。




黙るなよ何か言えよ。




S「・・・・・。」




M「・・・・・。」




怖いっつーの!!




M「ミ、ミーコの世話があるしっ・・・」




櫻井の無言の圧に耐えきれず言い訳を考え始める俺。
クソっ、なんで俺が怯えなきゃなんねーんだ!!





S「ああ、そういう事か。
心配するな。」




M「・・・・・は?」





ニコッと笑った櫻井に若干ホッとしたものの、意味が分からない。





S「ブーコはうちで面倒みる。」




M「面倒みるって・・・」





「坊っちゃま、よろしいですか?」





M「?!」





寝室のドアの外から、静かな女性の声。




S「ああ。」




櫻井が短く返事をすると、ドアが静かに開いた。




M「・・・・・誰だ?」





着物を着た女性が、これまた静かに微笑んで頭を下げる。






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