好きって言わない!
第1章 イケメン幼馴染 まーくん。
テーブルに並べられていく夕御飯。
今日は俺の好物のハンバーグだ。
まーくんのお母さんがフライパンを片手に振り返る。
「かずくん、お腹空いてるでしょ。
ご飯大盛りにしよっか?」
N「食えないよ、少なめで良いって。
ハンバーグは2個食べる。」
「あら♡やっぱハンバーグ好きねぇ。
いっぱい作ったからお代わりしてね?」
まーくんそっくりの笑顔でニコニコ笑いながら、
ハンバーグが3個乗った皿を俺の前に置いた。
2個って言ったのに・・・。笑
A「食えなかったら貰うよ。」
N「ん、ありがと。」
「さぁ、食べましょ!
お母さんもお腹ペコペコ!」
AN「「いただきまーす!」」
高校に入ってから、こうやって週に何回かはまーくんと一緒にご飯を食べるようになった。
俺の母親は看護師で、女手一つで俺を育ててくれている。
父親は知らない。
俺うんと小さい時に出て行ってしまったと聞いた。
俺が高校に入学してから、夜勤でも働くようになった母さんに代わってまーくんのお母さんが晩ご飯を用意してくれるようになった。
別に俺1人でも平気だし、必要ないって言った事もあったけど。
毎回俺を迎えに来るまーくんに負けて、母さんが夜勤の日は一緒にまーくん家に帰るようになった。
と言っても、すぐ隣に住んでるんだけどね。
ガキの頃から俺を可愛がってくれているおばさんは、食が細い俺の為に、いつも好物を作ってくれる。
「ねぇかずくん、雅紀大丈夫かしら。」
N「ん?」
A「息子を前になんだよ!」
「あんたこないだのテスト、散々だったじゃない!
せっかくかずくんと同じ学校に入れたのに・・・
お願いだから留年とかやめてよ?」
A「大丈夫だっての!」
・・・大丈夫かなぁ。
A「にのちゃん!そんな目で見ないで!」
「高校入ってすぐ髪染めてヤンキーみたいだし。
中身は3歳児くらいなのに。」
N「あはははっ!」