好きって言わない!
第1章 イケメン幼馴染 まーくん。
A「もう!にのちゃん笑い過ぎだろ!
俺りっぱな大人だし!」
ハンバーグを口いっぱいに頬張りながら、くりくりの黒目がちな可愛い目が俺を睨む。
N「口のまわりソースだらけにしてる奴が何言ってんだ。
まじで3歳児か?」
ティッシュを渡そうとすると、ん、と俺に顔を近付けてきた。
仕方なく拭いてやる。
A「ありがとー。」
「あんたねぇ・・・高校生になったってのに、
いつまでも子供なんだから。」
A「だって俺いま両手塞がってんだもん。」
「お皿を置きなさい。」
N「ふふふっ、」
3人で食べる夕ご飯は、すごく楽しい。
まーくんにつられて、パクパクと食べ進めた俺は結局ハンバーグを3個とも平らげた。
それを見たおばさんが、嬉しそうに笑ったから、なんだか俺も嬉しかった。
食後、勉強を見てやると言っていたが、なんだかんだテレビを観ながら2人でダラダラ過ごしてしまって。
ふと時計を見ると、もうすぐ10時。
帰るのが面倒になってきた。
泊まってきなさいと言われるがまま、風呂に入ってまーくんにスウェットを借りる。
A「にのちゃん、もっと大きくなんなきゃね。」
ぶかぶかのスウェット姿を見て笑いを堪えるまーくん。
N「うるせー!早く風呂入ってこい!」
A「くふふっ、俺の部屋行っててー!」
くそっ。同じ年なのに何で俺はこんな華奢なんだろう・・・
やっぱ明日から牛乳飲もうか。
まーくんのベッドに転がって、適当に漫画を読む。
こうやって泊まるのは久々かも。
あいつテンション上がって徹夜しようとか言い出したらどうしよ。
明日も学校だし早く寝たいんだけど・・・
A「にのちゃーん!お待たせー!!」
N「ぐぇっ・・・!!」
勢い良くドアを開けて入ってきたまーくんが、ベッドにダイブしてきた。
下敷きになった俺はうつ伏せに潰れる。