
好きって言わない!
第30章 台風ジェネレーション。
S side
A「えっと・・・何のことだか。」
S「隠すんなら、別に良いけど。」
A「・・・・・か、隠すもなにも。
別ににのちゃんとは・・・」
S「ニノに口止めされてんのか?
それにしたって雅紀はウソつくのが下手だなぁ・・・」
A「え・・・」
S「まず目が泳ぎすぎ。」
A「う・・・」
S「あ、つーか俺用事あるんだよ。
また明日な。
おやすみ〜。」
ひらひらと手を振りながら雅紀に背を向ける。
可愛いペットを迎えに行くという大事な用事を忘れるところだった。
A「待って翔ちゃぁああん!!」
S「うぉおう!!」
タックルされる勢いで抱きつかれて、思わずすっ転びそうになる。
A「にのちゃんが、帰って来ないんだよぉーーー!泣」
S「はぁ?」
A「イイトコロだったのに、逃げちゃうその心とは?!」
S「やっぱフラれたのか。」
A「嫌だぁーーー!!泣」
N「・・・なに騒いでんの。」
A「にのちゃん?!?!」
S「潤・・・」
いつの間にか、部屋の前に全員集合。
潤はいつもと変わらない不機嫌そうな顔で俺を見る。
N「まーくん、遅くなってごめんね?
温泉で松本と会ったから、話し込んじゃって。
寂しかった??」
A「もう帰って来ないのかと思ったよーーー!!」
N「大げさなんだからー♡
ごめんね♡」
半べそで抱き付く雅紀と、よしよしと頭を撫でるニノ。
雅紀もペットみたいだな。
やかましい大型犬。
んで、こっちは・・・
M「・・・俺もう寝るわ。
あんま騒ぐと他の客に迷惑になるからほどほどにしろよ。」
協調性のない自由気ままな猫ってとこか。
さっさと部屋に戻ろうとする潤の腕を取ろうとしたその時。
N「あのさ、せっかく4人で旅行来てんだからさ。
皆で寝よう!!」
ASM「「「・・・は??」」」
