
好きって言わない!
第30章 台風ジェネレーション。
S side
あれ、抵抗しない。
それどころか・・・
潤が顔の角度を変えて、深いキスへと誘ってくる。
舌を差し込めばすぐに絡められる。
潤の頬に触れると、薄っすらと瞳を開けて俺を挑発するような目線を寄越す。
なんだこれ・・・
こんな誘い方できるのお前って。
すげぇエロいじゃん。
M「・・・シたいなら、どうぞ?」
S「・・・え?」
潤が、そっと俺の頬に手を添える。
色っぽい瞳と、少し開いた唇から覗く赤い舌。
息を飲む程の美しさだった。
M「好きにすれば良い。
さっきで慣らしてるから、奥まで突っ込んでいいぜ?」
ご主人様・・・、と耳元で囁かれて、
情けない事に一気に興奮してしまった。
こんな風に誘ってくる事はおろか、潤が自ら俺に触れる事だって今まで無かった。
それが、こんなに色っぽく誘惑してくるなんて・・・
S「お前・・・やっぱ良いね。
すげー好みだよ。」
M「嬉しくないね。」
キスも上手いじゃん。
体の触り方も絶妙だし、こいつもセックス上手いのかもな。
でも、お前はされる方だよ。
この先ずっと。
絶対離さない。
マジで気に入っちゃった。
S「なぁ、キスしてよ。」
さっき不覚にもこいつのキスでときめいた。
久しぶりの感覚にテンションが上がる。
S「あと翔って呼んで。
ずっと俺を見つめてて。」
M「・・・・・。」
S「なんだよ。」
M「お前、面倒くさいやつだな。」
S「え?!」
面倒くさい?!?!
どういう事だ!!
M「・・・まぁ、別に良いけど。」
S「え、ちょっと待てぅ!!」
・・・喋ってる途中に、潤からキスをされて変な喋り方になってしまった。
ダセぇ・・・
てか、マジでキスしてくれた。
M「名前は、呼ばねーよ。」
S「っ・・・」
キスの距離で、ふふっと笑った潤がすっげー可愛くて。
なんだよこれ・・・
胸が、ドキドキとやかましい。
