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好きって言わない!

第30章 台風ジェネレーション。




S side




お預け食らわされといて、あんな風に甘えられたらたまったもんじゃないよな。笑



よしよしとニノの頭を撫でながら、苦笑いの雅紀。
あーあ、そんな愛おしそうに見つめちゃって。



A「てか、2人でコソコソなんの話してたの?」



S「ああ・・・、」



チラリと潤を伺えば、真っ赤になって固まっている。
可愛いな。



S「内緒話だよな?」



ニッコリ笑ってやると、俺を睨みながらさらに顔を赤くさせた。
こういう時、潤は黙ってしまう事が多いから油断してた。



M「・・・こいつが、男としてすげぇ面倒くさい奴だって話だよ。」



S「・・・え?!」



A「面倒くさい??翔ちゃんが??」



M「ああ、意外と甘えん坊。」



S「はぁ?!」



A「えーーー!!超意外!!」



M「続きは本人に聞け。
俺はもう寝る。」



A「え、もう寝ちゃうの?!」



M「まくら投げするなら自分の部屋に戻れよ。」



A「2人でまくら投げなんて地獄じゃん!!」



S「おい潤・・・!!」




俺が甘えん坊だと?!
どういう事だ!!




A「・・・翔ちゃん、」



S「・・・・・・・なんだよ。」




マズイ、動揺しまくってて何か言われても上手い切り返しが出来ないかもしれない。
今日の俺はマジでおかしい。
潤に調子を狂わされっぱなしだ。




A「まくら投げ、する??」




・・・・・・・・・・。




S「しねーよ!!」




寝たフリをしている潤が、ふふっと小さく笑った。
そんな様子にもドキっとしてしまう俺はやっぱりおかしい。




ふと、手が触れ合う。



S「・・・・・。」



雅紀と喋りながら、そっと繋いだ。
握り返しては来なかったけど、その温もりに何だか胸がほっこりとするような・・・
その不思議な感覚に、俺はただ戸惑うばかりだった。






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