好きって言わない!
第31章 selfish。
S side
S「今日あいつが迎えに来るんだよ。」
N「あ、松本来るの?」
S「まだ来ないぞ。約束は18:00だ。」
今はまだ16:00を少しまわったところだ。
休憩時間はあと5分。
N「何でそんな遅い時間に。」
S「勉強をする邪魔になるからだ。
あいつは素直に聞き入れたというのにお前は・・・」
N「あ、お前らっていつから付き合ってんの?」
S「は?」
いつの間にか猫じゃらしをプラプラさせて遊んでいる。
動きのトロいブーコは、猫じゃらしに全く追いつけていないけど。
ここまで他人に懐いたら潤がヤキモチを妬きそうだなぁ。
いや、そんな事よりも・・・
S「誰と誰が付き合ってるって?」
キョトンとして俺を見るニノ。
その隙にブーコが猫じゃらしを捕まえた。
N「お前と松本だよ。
付き合ってんだろ??」
S「何わけの分からん事を・・・」
N「え?だって松本が・・・」
腑に落ちない表情でニノが首を傾げる。
N「てか、エッチしてたじゃん。」
S「・・・・・。」
見られたのか。
旅行でだよな・・・あの温泉でか。
ふとニノと一緒に温泉から帰ってきた潤を思い出した。
遅かったのは、俺との事をニノに問い詰められてたからだったのか・・・??
S「ん?待て、潤が俺と付き合ってるって言ったのか?」
N「んー?たぶん、言ったと思うけど・・・
あれ?ハッキリそうは言わなかったかな・・・
よく覚えてねーわ。」
S「何で覚えてねぇんだ。」
N「あ、でも好きだって言ってた。」
S「好き??」
N「うん。」
S「・・・・・・マジで??」
潤が、俺を好き??