好きって言わない!
第31章 selfish。
S side
N「ほら、もうバレてんだから隠すなって。」
S「付き合ってねぇよ。」
N「え?」
俺と潤が付き合っていると思い込んでいたらしいニノは、ビックリして固まった。
遊んでもらえなくなったブーコが、ニノの膝で丸くなって眠りだす。
S「付き合うわけないだろ?
俺は女の子が好きなの。」
N「でも・・・。」
もの凄く納得いかない表情でニノが首を傾げる。
S「まぁ、ヤる事はヤッてるけど。
恋愛感情なんか無いよ。」
ただ快楽を求められる気軽な相手として、お互いに楽しめたら良いと思ってただけだ。
あいつだってそうだと思ってたけど・・・
ふーん・・・
俺を好きなのか。
N「・・・なにニヤけてんだ気持ち悪い。」
S「え?」
両手で頬をゴシゴシと擦りながら表情を直す。
そんな気持ち悪いくらいニヤけてたんだろうか。
N「付き合ってないってマジなの?
セフレかよ・・・」
S「セフレ・・・まぁ、そうなるのかな。」
いやぁ、でもまさか惚れられるとはね。
あいつも素直じゃないな。
あんなツンツンしてるくせに、俺を好きなんじゃねぇか。
まったく・・・
俺はそんなつもり無いというのに。
S「参ったなぁ♪」
N「・・・何その上機嫌。キモ。」
S「おい、さっきから気持ち悪いって言い過ぎだぞ。」
N「だってすっげーニヤニヤしてんだもん!!
すっげーご機嫌じゃん!!」
S「別に普通だろ。」
N「お前、鏡見てみろ。」