好きって言わない!
第31章 selfish。
S side
N「セフレって柄じゃねーだろ、あいつ。
遊ぶ相手はもっと考えろよ。」
S「・・・そうだな。」
確かに、ごもっともな意見だ。
実際こんな近場で手を出した事は今まで無い。
S「忠告は受け取っておくよ。」
N「・・・・・彼女とはどうなってんの?」
S「どうもこうも、変わらないね。」
そういえば、最近会ってないけど・・・
N「お前さぁ・・・
まぁ、良いや。じゃあまた明日な。」
S「ああ、気を付けて帰れよ。」
なんだかテンションが低いまま帰っていったニノ。
ブーコも一緒に出て行った。
・・・あいつ、俺には全く懐かねぇ。
やっぱ猫は嫌いだ。
手厚いもてなしをしてやっているというのに。
旅行帰りに連れて帰ると言っていた潤だったけど、色々寄り道をして遅くなってしまったのでもう1日預かることになった。
俺としては、潤もウチに泊まれば良いと思っていたのに。
頑なに拒否をして自宅へ帰った潤。
俺の事好きなら、泊まってけば良かったのに。
S「・・・・・ふふふ。」
いつから俺を好きなんだろう。
俺のどこに惚れたんだろう。
まぁ、俺だってあいつを嫌いではない。
綺麗な顔と体をしているし、頭も悪くない。
意外と素直で可愛げのある性格だし。
美味い紅茶を淹れるし。
今までもセフレに惚れられた事はあった。
そうなってしまった場合、どんなに体の相性が良くても関係を終わらせてきた。
面倒くさいから。