好きって言わない!
第31章 selfish。
M side
M「・・・・・。」
いや、別に優越感なんて感じてねぇし。
まぁ、そりゃ・・・
嬉しくないって言ったらウソかもしんねぇけど・・・
でも所詮セフレだし・・・
どうせそのうち飽きられるし・・・
A「何ぶつぶつ言ってんの?」
M「うわぁっ!!」
あっぶね、スマホ落とすとこだった!!
ひょいっと覗いてきたので慌てて画面を隠す。
A「あやしー!何で隠すんだよ?」
M「お前が期待してるようなエッチなもんじゃねーよ。」
いつの間にか授業は終わっていたらしい。
お昼ごはんのパンが入ったコンビニ袋をさげながら、うひゃひゃ、と相葉が笑う。
ポケットのところではイルカのキーホルダーが揺れていた。
最近、ニノもスマホに付けてるよな。
ほんとカップルみたい・・・
A「久しぶりに、皆でお昼食べようってにのちゃんと言っててさ。
何だかんだで揃う事あんまないじゃん?」
櫻井とニノは委員会に入ってるから、なにかと忙しい。
相葉も部活の呼び出しがあったりするし。
いつも相葉が皆で食べたがってるけど、お昼に4人揃う事は最近あまり無かった。
あ、結局櫻井に返信してない。
A「早く行こ!!」
まぁいっか・・・
返信が必要な内容じゃなかったし。
もし文句言ってきたら、うるせぇって言い返してやる。
ふふ♪
嫌だな、ニヤニヤするなんて俺らしくない。
あいつとお昼を一緒に食べるってだけで、こんなご機嫌になるなんて・・・
ちょっとムカつくけど、仕方ない。
惚れてんだから。
M「素直になったなぁ、俺・・・。」
A「え?なんて?」
M「何でもねぇよ。」
昼休みってのは、長いようで短い。
M「おい、早く行くぞ。」
あいつと一緒にいられる時間が少しでも長くなるように。
らしくないとは分かってるけど、早足で急ぐ。
競歩じゃん、と笑う相葉にはキックしておいた。