好きって言わない!
第6章 失恋。
制服に袖を通しながら、深いため息を吐いた。
もうとっくに授業は始まっている時間だ。
まーくんと顔を合わせたくなくて、午後から学校に行く事にした情けない俺を笑いたい奴は笑え。
カバンを引き摺りながらノロノロとリビングに入ると、母さんが心配そうな顔をしている。
「あんた大丈夫なの??
今日も休めば良いのに・・・」
N「大丈夫だよ。もう熱ないし。」
「顔色悪いわよ??」
N「それはもともとだ。」
「母さん今日夜勤だから・・・
相葉さんにお願いしてるけど、晩ご飯ちゃんと食べてね?」
N「・・・・・。」
まーくん家行くのやだな・・・
「かず?」
じぃっと母さんの顔を見てると、
よしよしと頭を撫でられた。
「甘えた顔して珍しい・・・、可愛いわねーかず♡
母さんいなくて寂しい??」
ぎゅうっと抱きしめられて、焦って体を突き離す。
N「ばっ・・・んな訳ねーだろ!!
ガキ扱いすんな!!」
「やっぱ可愛いー♡
さすが私の子ね、男の子なのが勿体無いわ。」
N「うるせーーー!!」
ふふふ、と笑いながら遅めの朝食を食べる俺を見つめる母さん。
食欲なんか無かったのに、見られてる気まずさでバクバクと食べ進めた俺は完食して家を飛び出した。