好きって言わない!
第6章 失恋。
S「・・・なるほど?」
N「・・・・・。」
失恋したと素直に話はしたが、相手がまーくんだとはさすがに言えなくて適当に濁した。
ずっと友達だった人を好きになってしまったけど、恋人ができてしまったのだと。
真剣に話を聞いていた櫻井だったが、俺が話し終えても特に何も言わない。
N「・・・・・、」
人に相談なんてした事ないけど、こういう時は慰めてくれたりアドバイスくれたりするもんなんじゃないのか?
何か言えよ。
S「・・・うーん。」
N「・・・なんだよ。」
難しい顔をして俯いていた櫻井が、パッと顔をあげる。
S「で、何でそんな泣いてんの?」
N「・・・・・は?」
こいつ話聞いてた?
好きな人に恋人が出来たんだよ!!
泣く程の事じゃ無いと言われればそれまでだけど・・・
N「悲しいだろ!!」
S「悲しいのは分かるが、可能性が無くなったわけじゃないだろ?」
N「はぁ?」
S「奪い取れ。」
N「出来るか!!」
S「なんで。」
なんでって・・・
N「幸せそうなのに・・・
邪魔できねーよ。」
まーくん、すごく嬉しそうに笑ってた。
S「たかが高校生の恋だぞ。
んな本気じゃないって。」
N「お前・・・俺より冷めてるな!」
S「俺はお前が失恋で泣いちゃうような可愛いキャラだった事に驚いてる。」
N「う・・・」
だいぶ恥ずかしいぞこれは・・・