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好きって言わない!

第8章 イケメンヤンキー MJ。




「お前が勝手に俺の腕触るからだろーが。
さっさと1組に案内しろ。」




さっきとは打って変わって、教師を見下ろしながら冷めた声で言い捨てる。




「・・・来なさい。」




松本と少し距離を開けて、教師が半歩先を進む。
何だ・・・??
なんか、松本にすごく気を使ってるみたいだ・・・




S「頭の悪そうな奴だな。」



N「・・・問題児ってやつ?」



「あれが、理事長の・・・」



N「・・・え?」




廊下に集まっていた野次馬たちがザワザワと噂話をしている。
1人の女の子が教えてくれた。




さっきのヤンキーの名前は松本潤。
この高校の理事長の息子。
入学式にも出席せずにずっとサボっていたが、やっと今日初登校してきたらしい。




理事長の息子か・・・
どうりで教師が一歩引いた対応をするわけだ。




S「コネで入学したバカ坊っちゃんか。
関わりたくないね、ああいう人種とは。」



N「ヒドイ言い草だな。」




でも、俺も翔と同じ意見だ。
面倒ごとに巻き込まれるのは御免だし、違うクラスでホントに良かった・・・




N「ん?」




あいつ・・・
さっき1組に案内しろって言ってなかったか?!




まーくんと同じクラスじゃん・・・




N「大丈夫かな・・・」




まーくん、見た目チャラいし背も高いから目立つだろうし。
あいつに目を付けられたらどうしよう。
てか、バカだから普通に話しかけちゃうかも。




S「そんな心配しなくて大丈夫だろ。
どうせほとんど学校に来ねーって。」



N「そうかなぁ・・・。」




なんとなく嫌な予感がしてしまうのは何でだろう。







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