好きって言わない!
第8章 イケメンヤンキー MJ。
A side
ていうか。
A「飼ってる猫ちゃん、懐いてないの?」
さっき言ってたのはそういう事だよね。
M「・・・・・。」
途端にシュンとする。
え、そんな悲しい事なの?
A「子猫?」
M「・・・違う。拾ったから何歳かわかんねぇ。」
A「野良猫だったんだ。
じゃあ人に慣れてないんだね。」
M「・・・・・。」
なんか、可愛い奴だな。
飼い猫が懐かない事をそんなに気にしてるのか。
てか、ヤンキーが猫拾うって。
A「くふふ、」
M「なに笑ってんだ。」
A「何でもない。」
面白いよ、松本くん。
仲良くなりたいなー。
そこへ、主任と教師数名が部屋に入ってきた。
俺に松本くんを見張れと言った担任もいる。
「廊下で騒いでいたそうだね。
何が原因ですか?」
主任が厳しい表情で問う。
何が原因って・・・
俺がつけまわしてたからです、とは言いにくいしな・・・
「私が相葉くんに松本くんを頼むと言ってしまったので・・・
相葉くんは暴れる松本くんを止めてくれたんだと思います。
悪かったな、相葉・・・すまん。」
A「え?!」
俺に申し訳なさそうに謝る担任。
何言ってんの。
「松本くん、登校して早々、少し賑やか過ぎるんじゃないですか?
あまり問題行動が目に付くようではお父様も、」
M「うるせぇ!!だったら退学にでもすりゃ良いだろ!!」
A「ちょっと待って!!」
おかしいって!
何で松本くんだけ責められてんの?!
A「松潤は暴れてません!!
さっきだって喋ってただけだし!!
ちょっと声は大きかったかもしれないけど・・・」
「でも相葉、お前倒されてたじゃないか。」
A「あんなの高校生男子なら日常ですよ。
簡単に倒されてカッコ悪かったなと思ってるんだから思い出させないでよ!!」
M「おい。」
A「なに?」
M「松潤ってなんだ。」
A「自分の名前だろ?」
M「普通に呼べ!!」
A「何で?!松潤って可愛いじゃん!」
M「気持ちわりぃなお前!」
A「ひっど・・・!!
せっかく考えたあだ名なのに!」
M「本抜いただけじゃねぇか!」