好きって言わない!
第8章 イケメンヤンキー MJ。
不機嫌そうな翔がチラリと松本に視線を向けて、またため息をついた。
M「・・・おい、お前。
バカにしてんのか?なんだよその目。」
A「ちょっと松潤!」
翔に掴み掛かろうとした松本を制して、まーくんが2人の間に入る。
その時、俺をかばうように後ろに押しやったもんだからちょっとキュンとしてしまった。
アホか、ときめいてる場合じゃない!
A「とりあえず帰ろ?!
翔ちゃん、行くよ!!ほらにのちゃんも!!」
N「え、おいっ、」
まーくんに手を繋がれて、引っ張られる。
反対の手は松本の腕を掴んで引きずっている。
抵抗する松本を片手で・・・ほんと ばか力だな。
てかカバン、机に置きっ放し・・・!!
慌てて振り返ると、ウンザリした顔の翔が俺のカバンも持ってくれていた。
これで翔も一緒に帰るしかない。
N「・・・すまん、翔。」
S「良いよ・・・」
ああ、もう・・・
ほんと最悪。
ギャーギャーうるさいまーくんと松本のせいで、校門を出るまで生徒たちから大注目だった。
目立つのが嫌いな俺にとっては地獄だよ。
4人中3人が不機嫌なこの状態。
やっぱり、超早歩きで帰った方が良さそうだ。