過激性癖短編集【BL】
第3章 噛みたい噛まれたい
「噛みたい…の?」
「血は吸わないんだけど、歯を立てると心地いいんだよね、多分…。なんかよくわからないけど」
最近は噛みたい欲が性欲になってきていることにも気が付き始めた。
「これ、学生とかだったときに我慢できなくて」
長袖で隠していた左腕を見せる。
痕が付く程度で抑えようと思っていたのに、何度も何度も強く噛んでしまった。だから小さな歯の後が点々とある。
「俺と契約しない?」
眉をひそめて智志が問いかける。
「俺の事好きなだけ噛んでいいよ。その代わり、セックスして?」
「いや…え??ちょっとまって」
頭が混乱して追いつかない。
「どういうこと?」