過激性癖短編集【BL】
第1章 セフレじゃ嫌だ
「ちゃんと俺の顔見て。本気だから」
「もう…ほんといいから…彼氏、明日の朝から来るから…」
「関係ない」
腕を抑えて抵抗できないようにする。
「彼氏に金貸したりもしてんの?」
「してない」
と言うも、目が狼狽えている。
「貸したんだね。ほんとお前恋愛向いてないって。どうせあれでしょ。また彼氏イケメンなんでしょ?」
顔で選ぶ傾向にあるから、すぐにわかる。
イケメンでクズに引っかかりやすいタイプ。そして今も引っ掛けようとされてるのに気づいてるんだか。
俺が押し倒した時にポケットから落ちた携帯が、アプリの通知で光る。
待受けに使われているのがきっと彼氏の写真だろう。
「イケメンだね、やっぱり」