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こじらせた初恋

第12章 それは突然

翔 side







今の今まで自分から女の子の話をしなかった智が…



翔「いや、そうなんだけど…」



女の子と飲むって言いだすなんて信じられなかった。



智「安心して!ちゃんとかわいい子に声かけたから!」



智は握った拳で自分の胸を叩いて、まかせて!というようなジェスチャーをしてきた。






なんでだよ…



なんでそんなこと言うんだよ…





智「再来週の金曜なんてどうかな?」




俺の回らない頭をよそに智がどんどん話を進めてくる。




智「俺連絡先知らないからさ。今松本くんに連絡取ってくれない?」




いやいやちょっと待ってくれ…



俺は合コンなんか行かないし松潤にも連絡取らない。



あなたも行かせないよ。



だって……








智「翔くん……?」



何も反応しない俺を心配してか智が俺の肩に手を置いた。



それを素早く払った。



顔は見えないけどきっと傷ついた顔してる。



あなたにそんな顔する資格無いけどね。



勝手をするなんて許さないよ。



あなたはまず俺と向き合わなきゃ。







俺はゆっくりと腰を上げてソファに座り直した。



智の隣に腰かけると、こちらを目で伺ってくる。




智「……なんか……怒ってる?」



おどおどとした小さな声をかけてくる。



智「……ごめん。急ぎすぎたかも…松本くんには今度聞いておいて…」



謝罪の言葉とまたありもしない未来の話をしたから笑ってしまった。







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