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こじらせた初恋

第13章 これでよかったんだ

二宮 side







ニ「あとどれくらいで終わる?」



智「15分くらいかな」



ニ「はやっ」



智「ふふふ。もう終わりかけだよ」



大野さんはおおよそ15分で終わらなそうな量を集中するように手を早く動かし始めた。








智「ニノんち初めてだなー」



ニ「期待しないでくださいね。ただのお屋敷なんで」



智「ふふ」



そう言いながら1Kの部屋に案内する。



結局マジで15分で終わらしやがってコンビニでパンツやらつまみやらスイーツやら買ってさっさとうちに来た。



そんなに仕事できたって給料は徐々にしか上がらないんだから手抜きゃいいのに。



そしたら俺が同期で一番給料もらえるのに。



なーんて。






大野さんはやたら明るい声で話していた。



無理して楽しそうにしてるのが痛々しかった。



俺の前で無理しなくていいのに。



カラカラと乾いた大野さんの笑い声が夜の暗闇に吸い込まれて消えてった。







部屋に入ると人をダメにするなんやらを見つけて大野さんははそれに激突する。



智「うおー」



ドーーン。



智「本物初めて見たな。こりゃ本当にダメになるなー」



それに寝そべりながら本当にうとうととしていた。



その小さな体に毛布をかけてやる。



ちゃんと寝てんのかな、この人。







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