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こじらせた初恋

第13章 これでよかったんだ

智 side







ニ「ねぇ海に行かない?」



智「うぇ?」



目を覚ますと一瞬、ここがどこだ分からなかった。



部屋の中に視線を巡らせると床に座ったニノがいた。



着替えをバッチリして、目が合った。



ああ、ニノんち泊まったんだ。



泊まったっていうか、来てから全く記憶が無いけど。



来てすぐ寝ちゃったんだ。



うわー久しぶりにぐっすり寝たな。



最近家帰っても翔くんにされたことを思い出すからあんまり帰りたくなかった。



だから無理矢理仕事作って残業して最終の電車で帰ってた。



家に帰ってもあんまり寝れなくて、借りてたDVD見たりするけど内容頭に入んなくて。



寝れてもすぐ起きちゃうから早めに会社行ったりして。



ここ最近まともに寝れてなかった。






悪かったな。



最近俺の様子がおかしいのに気づいて、よく誘ってくれてたけどあんまり人に会いたくなくて断ってた。



さすがに業を煮やしたのか残業続きの俺の元へ来てくれた。



その顔は心配でたまらないと言った顔だった。





ごめんね、心配かけて。



俺、翔くんをフっちゃったよ。



ニノ怒るかな。










ニノは運転が上手かった。



俺はなんだかんだ運転免許を取り損ねてて、人の車に乗ると車欲しくなるな。



俺も車買おうかな。



ニ「先に免許でしょ」



ニノに笑われた。



免許より車が欲しいや。



運転はニノか翔くんにしてもら……



何考えてんだ。



翔くんとはもう会えないのに。







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