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こじらせた初恋

第16章 あれから

智 side







ニ「俺大野さんに感謝してるんです。大野さんがいることでたくさん救われた」



智「ニノを救ったのは相葉ちゃんだよ」



ニ「それは否定しませんけど」



智「ふふ」



ニ「しませんけど大野さんがいたから。俺の話を聞いてくれたから。それでも傍にいてくれたから」



智「何もしてないじゃん」



ニ「俺と同じ人がいる。1人で傷ついてて自分を許してなくて」



智「ふふ。それ俺も思ってた」



ニ「ふふふ。そんな大野さんがいたことでただ救われたんです。それだけです。だから前に進むことができた」



智「ありがとう。そんな風に言ってくれるのニノだけだよ」



ニ「だから…」



ニノが顔を上げる。



ニ「だから大野さんも前に進もう!」



智「はい?」








ニ「櫻井さんに告白しましょう!」



智「何!急に!どうしたの!」



ニ「俺は前に進んだ。だから今言える!大野さん今がその時だ!」



ニノが俺の目を見つめる。



その目は真剣だった。







今まで俺のやる事に何か反論するようなこと言ったことなかったのに。



智「今さら言うなんてできないよ」



ニ「できます!」



智「俺フったんだよ?都合良すぎでしょ」



ニ「それでも!言うべきです!」



俺の肩をガシっと掴む。







どうして。今になって。



俺にそんなことできない。



あの最後の夜の続きを。



想い描くことなんて許されない。







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