こじらせた初恋
第17章 つなぐ
翔 side
母親に言われた本と、欲しかった本を数冊買った。
久しぶりに外に出たのにやりたい事も思いつかず、そのまま家路を辿る。
翔「ただいま」
「翔!おかえり!」
翔「おわっ!何?どうしたの?」
いつもダイニングからおかえりと言ってくる母親が、帰ってくるなり玄関に顔を出してきたので驚いた。
「母さんパート行ってくるから」
翔「え?もうそんな時間?早いね」
「……」
時計に目をやるといつも出る時間よりだいぶ早かった。
早く来いって言われてるのかな。
「智くん。来てるわよ」
翔「は?」
「1時間くらい前かしら」
翔「なんで連絡してくれなかったの?」
「言ったわよ。翔いないから連絡しようか?って言ったんだけど帰るまで待ちますって言ってきかないから」
母親が玄関に突っ立ってる俺の横をすり抜けてさっさと出かけてしまった。
部屋で待ってもらってるから早く行きなさい!って言いながら。
智が?
いるのか?
2階に?
俺の部屋に?
どうして?
一体何しに?
緊張しながら階段を上がる。
汗かいてないの喉がカラカラだ。
智に告白した時より緊張してる。
以前智が来ていると聞いて嬉しくて階段を駆け上がった。
今はその時と正反対で、重い足をなんとか一段一段進ませている。
母親に言われた本と、欲しかった本を数冊買った。
久しぶりに外に出たのにやりたい事も思いつかず、そのまま家路を辿る。
翔「ただいま」
「翔!おかえり!」
翔「おわっ!何?どうしたの?」
いつもダイニングからおかえりと言ってくる母親が、帰ってくるなり玄関に顔を出してきたので驚いた。
「母さんパート行ってくるから」
翔「え?もうそんな時間?早いね」
「……」
時計に目をやるといつも出る時間よりだいぶ早かった。
早く来いって言われてるのかな。
「智くん。来てるわよ」
翔「は?」
「1時間くらい前かしら」
翔「なんで連絡してくれなかったの?」
「言ったわよ。翔いないから連絡しようか?って言ったんだけど帰るまで待ちますって言ってきかないから」
母親が玄関に突っ立ってる俺の横をすり抜けてさっさと出かけてしまった。
部屋で待ってもらってるから早く行きなさい!って言いながら。
智が?
いるのか?
2階に?
俺の部屋に?
どうして?
一体何しに?
緊張しながら階段を上がる。
汗かいてないの喉がカラカラだ。
智に告白した時より緊張してる。
以前智が来ていると聞いて嬉しくて階段を駆け上がった。
今はその時と正反対で、重い足をなんとか一段一段進ませている。