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こじらせた初恋

第17章 つなぐ

智 side







そうは言っても俺は告白するって信じてもらえないから告白する日を決められた。



ニ「今度の休みに絶対告白して下さい」



急に言われてもあと数日じゃん!



そんなすぐ告白なんて無理だよ!



ニ「1年後も今も変わんないよ!とにかく!櫻井さんの家に行くの!約束!」



結局押し切られて、今日朝から電話とメールが鳴りっぱなし。



起きた?準備した?家出た?櫻井さんの家着いた?櫻井さんいた?



そんな連絡が途切れない。



近くにいないのに見張られてるみたいだ。



こんな急展開でちゃんと告白なんてできるかな。









その時だった。



玄関から音がした。



翔くん帰ってきたんだ!



階下からおばさんの声と、男の人の低い声が聞こえる。



翔くんが下にいる!



一気に心臓が跳ね上がる。



一気に緊張が昂る。



告白より、まず会うのにドキドキだよ!









階段を上がる音がする。



翔くんが近づいてくる。



手汗がすごくて持っていた本のページが滲んでぐにゃぐにゃになってる。



翔くんの本なのに!



慌てて本を棚に戻す。








気配を感じて振り返るとそこには翔くんがいた。







翔「智」



智「翔くん、おかえり」



翔くんだ。



翔くんがいる。







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