テキストサイズ

こじらせた初恋

第19章 続きの物語

翔 side







こ、これ。



さっきと逆の体勢。



智が後ろから俺を抱きしめてくる。



必然とそのまま智に寄りかかる。



やばい。緊張する。



智に甘えてるみたい。



俺は長男てこともあって、人に甘えることは苦手だ。



今までの恋人にも甘えることはしてこなかった。



むしろ頼られることが嬉しくて、甘えて欲しかった。



今は?



緊張が勝ってどういう気持ちになっていいのかわからない。



嫌では無いけど。






智「ふふ…」



背中から笑い声がした。



智「翔くんめちゃくちゃドキドキしてる。緊張してるの?」



体から俺の心臓の動きが伝わったのだろう。



それ程、心臓がドクドクと大きく脈を刻んでるんだ。



抱きしめる腕をギュッと強くしてくる。



翔「こういうの慣れてなくて…」



振り返ると智が目を合わせて微笑む。



うう…。



智、なんでこんなに余裕なんだよ。



俺の予定だと逆だろっ!



智は全部初めてなんだから、俺がリードして。



怖くないよ、優しくするよって、震える智を宥めるんだ。



だって、この前俺の部屋でした時はすごい戸惑ってたし。



だから。



今の状況は全く想定して無かったですけど。



驚きで心臓バクバクなんですけど。






戸惑いながら微笑む智を見てると、俺の頬に手を添えてきた。



智「翔くん、かわいい…」



翔「え?…んんっ…」



引き寄せられたと思ったら、キスをされた。







ストーリーメニュー

TOPTOPへ